モデルルームにて開眼!?

転勤に伴って賃貸物件を探しに行ったはずが、その日のうちにマンションのモデルルームに向かい、その場で支払いの見積もりを貰うこととなって見えてきたことは、安すぎる月々の住宅ローンは年齢が30歳購入時のシミュレーションで、当時46歳の私となれば当然支払い金額も膨らむというものでした。

当然といえば当然、分かっていながらもモデルルームに行った私だったのですが、実は行った甲斐があったのです。

見積もりしてくれた不動産販売の担当者から、私の会社ならば購入時に販売価格の2%の割引があることと、その優遇と被らない0.5%別の割引がこの物件には付いているということでした。

3000万弱の物件の2.5%といえば75万円弱、とても大きな金額で、自分の会社の補助対策を他社の方から教えられるという恥ずかしさの代償としては十分でした。

そして何よりも物件価格自体が当時の相場より1割程度安かったことで、資材高騰の波が押し寄せていた時期のその理由を聞かずにはいられませんでした。

担当者の回答はこの物件は大規模物件であり、それによるスケールメリットと、3年に渡り数棟が竣工都度販売されることで最終竣工の物件も現在の市場価格の影響を受けないこと、長期プロジェクトであったので企画立案と資材調達の時期が震災以前の価格で手配されていたことが理由であるとのことでした。

そして更には、転勤により今から賃貸に出す予定のさいたま市の物件について、サラリーマン大家として貸し出すマンションは減価償却費が換算されるため、実際の不動産収入と確定申告上の所得とは大きく違いがあるので、支払う所得税は大幅に減ること、開業届を提出し複式簿記で青色申告することで更に10万円の控除も加わると教わったのでした。

ついに分譲マンション購入へ

色々と時間をかけて自分なりの最適解を考えて導き出した答えは、千葉に2軒目の自宅分譲マンションを購入するというものでした。

完成物件で最終抽選の機会に行ったので2か月後のスピード入居が可能だったのも幸運でした。

これらの背景には、超優遇されている低金利0.4%の住宅ローンと10年間の1%減税、更に会社員という信用をフルに活用した追加の優遇金利が結果的に資産を拡大させることを助けるということでした。

購入価格のほとんどを住宅ローンとして借り入れ、当初の10年間1%減税をフルに活用して220万円程の金額を獲得し、その間の支払い金利差0.6%を享受できるのです。

試算の結果、マンション購入による賃貸用マンション収入と購入マンション支出の10年間の収支は、約+500万円で、1%減税終了後もそのまま相殺を続けることで、2軒目のマンションのローンはずっと1軒目のマンションの家賃で支払い続けるつもりです。

こうして10年前に大胆な見込みで大きな決断をした現在のマンションの状況ですが、不動産収入は当時とあまり変わらず年間174万円、管理費や固定資産税、所得税を除くと110万円の収入を獲得し続けており、購入したマンションのローン支払いが年間90万円、管理費含めると126万円の支出で、年間16万円の赤字分は1%減税で戻ってきます。

10年経過時点の住宅ローン残高は1900万円で支払いは78歳まで残り22年ですが、現在のマンション相場価格は購入時価格の120%程度の3500万円となっており、リスクはとても少ないです。

貸出しているマンションも購入した不動産販売担当者の助言もあり、敢えて貸し出し対象を法人に限定したことで属性の高い優良な転勤族が絶えることなく3年おきに入居し続けてくれております。

減税は今回で終わりますが、この定期収入を獲得できたことにより、私の投資への集中度が増したことは明らかで、しかも、手元には自分の不動産資産が2つに増えるという事実が心の支えになったと言えるのです。

会社員でいることが嫌になり、会社員を早く辞めるために役立ったのが会社員生活を長く積み上げた信用のおかげで活用できたマンション購入というのは、なんとも皮肉なお話ですが。

それでは次回は金融資産を積み上げた投資のお話をしたいと思います。