11年前の45歳の時にFIREを目指し始め資産と負債の洗い出しを行い、住宅ローンの一括返済と利率の悪い個人年金の解約を実施し資産と負債の見える化を図った私が次に意識したのは投資による資産拡大でした。

住宅ローン負債の清算を終えたこの当時の私の金融資産はおよそ800万円で、当時の額面年収およそ700万円強程度ー手取り年収約560万円の25%を貯蓄出来れば10年後には1400万円で、もともとの資産800万円と投資による複利効果も含めれば3000万円程度の資産を積み上げることが可能と見込みました。(年利4%程度見込み)

FIRE達成にはいくら必要?

そして早期退職時の見込み退職金およそ1500万円と合わせて4500万円となり、55歳から59歳までの5年間無収入の期間をそれらの資産の中から年間300万円(月25万)、5年計1500万円を消費した後の3000万円をベースに4%ルールで取り崩しながら65歳からの年金受取りに向けて5年間をパートや契約社員で働くなどして繋ごう、との算段でした。

特に55歳から5年間の過ごし方にはこだわり、今まで行きたくても行けなかったところや、やりたくてもやれなかったことを、まだ身体が健康で動けるうちに全てを経験しておきたいという気持ちが強かったのです。

後から冷静に考えれば、60歳から64歳までの5年間を働かなければならないという計画はとても心細く、しかも今まで自社株投資以外やったことのない人間が投資で手堅く年利4%を維持できるのかという問題も抱えていたのです。

ただ、一度FIREを意識し始めた私にとって55歳での早期退職は絶対に実現すべき夢になってしまっていて、多少の課題はともかく、一日でも早く行動を起こそうと前のめりになっていたのです。

そうは言っても投資のリスクはいろんなところで見聞きしていたため、先ずは小さく始めてみようということで月に2万円の全米インデックスの投資信託と日本の主要企業の高配当株を数社購入することから開始しました。

投資期間一年を終えて

一年が経過し、その結果は予想していたよりも資産の伸びが遅く、投資に対するリターンが少ないなとがっかりしたことを覚えています。

今から思えば、2013年から14年にかけてはアベノミクスの効果がこれから浸透していく時期であり米国の市況も凡庸で、しかもまだ少額の投資だった私にその恩恵が回ってこなかったのは当然のことだったのです。

そして、その頃から一般NISAが始まることを知り、今後5年間の投資に関しては年間120万までで抑えようと軌道修正をしたため、ますます投資金額に制限がかかり、複利効果を得られない期間が長くなることに懸念を感じることとなり、もう少し手堅く確実に資産が膨らむ投資はないものかと模索を始めることとなったのです。