当時読んだ書籍には、FIREを実践している人はその生活の源泉として不労所得を得ていることが基本で、不動産投資を柱に株式や債券に投資するのが通例であることを知りました。
その頃の私は老後の資産について、貯蓄と退職金や自分で組んだ個人年金でなんとかするつもりで、ただ漠然と生活をしてきたため、自分の資産についてきっちりと向かい合う機会がありませんでした。
そして当時住んでいたさいたま市内に購入していた自宅分譲マンションも、購入後15年を経過してもまだ住宅ローンの残債が残っていて、「資産と負債」の洗い出しをおこなったところほんの少しのプラスしか無かったことにショックを受けたことを覚えています。
なんとなく結構な資産を積み上げていると勘違いしていた私は、「そこそこの資産」と「そこそこの負債」のままだと自身の資産はゆっくりとしか膨らんでいかないことを思い知り、FIREを目指すためここで一念発起して負債の早期精算に動くことを決意したのです。
当時45歳の私が実践したこと
当時45歳の私がここからの一年間でやったことは、先ずは複数組んでいた個人年金の解約と住宅ローンの一括返済、ネット証券の口座開設と少額の投資信託の開始でした。
それらを実践する中で調べたことは個人年金の中身で投資に対するリターンの利率と当時の解約返戻金と、住宅ローンの利率と一括返済時の団体信用生命保険保証料の戻り金についてでした。
個人年金については3つも契約していて、1990年代前半に契約したものが一つ、2000年代前半のものが一つ、2010年頃のものが一つでしたが、始めの個人年金の利率は5%を超える「お宝保険」でしたが、残りの2つは年利1%程度と1%未満のものだったので始めの一つを残して解約し、掛金を2割程割る解約返戻金を手にしました。
これは人によって個人差があると思いますが、徹底的に洗い出しをすることで個人年金よりも自分で運用して老後の資産を膨らませる方が明らかに実現可能と判明したのです。
住宅ローンについても1990年代後半の利率で、毎月多くの返済をしている割には元金の部分はあまり減っておらず、本当に無駄なお金を支払っていたことに強く後悔しました。
このように多くのお金の「ロス」の悪循環を断ち切り、資産を効率良く膨らます方向に大きく舵を切ったのでした。